消費税総額表示の義務化の誤解 - 横浜トライ会計事務所

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消費税総額表示の義務化の誤解

4月1日から価格の表示について消費税込みで行うことが完全義務化となりました。
平成25年より総額表示が義務化されていましたが、これまでは経過措置として事業者にいくつか選択肢がありました。
今回完全義務化となり、飲食店や物販店を回ってみると、まだ対応が遅れているところが見受けられますね。

 

ただ、この総額表示の義務化について一部誤解があるためお知らせしたいと思います。

 

目次

  <総額表示が義務付けられる取引>

一番多い誤解は、すべての取引で総額表示をしないといけない訳ではないとういうことです。

この義務化では、一般の消費者に対して商品を販売したり、サービスの提供をしたりするときに適用されます。
つまりbto bのように事業者間で行う取引には総額表示の義務とはなりません

 

この制度導入の趣旨が、消費者に誤解を与えることがないような価格表示にすること、にありますので、
このような差が生まれてきているのでしょうね。

 

  <総額表示が義務付けられるもの>

いわゆる小売業や飲食業を主として義務付けられた総額表示ですが、その表示するものについてどの範囲までやらないといけないか
ですが、簡単に言うとすべてのものになります。

 

店頭に個々に値付けをしている商品がありましたら、その個々の商品すべてを総額表示に変える必要があります。
ネット販売やチラシ、メニューの表示でも同様です。

 

しかし、100円ショップのように、個々の商品に値付けをしていない商品については、あえて値付けをする必要はありません。
その代わりに「店内の商品すべて110円」と明示する必要があります。
余談ですが、これでは100円ショップでは無くなってしまいますね。

 

  <総額表示の方法>

具体的な表示方法を記載しておきます。

 

  • 正しい表示

  1,100円

  1,100円(税込み)

  1,100円(うち消費税100円)

  1,000円(税込み1,100円)

 

  • 誤った表示

✖  1,000円(税込み1,100円)  ※税込みの表示が目立たないもの

✖  1,000円(+消費税)

 

また、よくある質問として、コンビニの飲食物のように、店内で食べると消費税が10%となり、

持ち帰ると消費税が軽減税率8%になるものの表示は、両方を表示するのは現実的に難しいことがあります。

その時には、一般に想定される持ち帰りの税込み8%で表示をしておき、

レジで「店内飲食の場合は消費税が10%となり、表示価格と異なります」などのように明示することが

現実的な対応となっています。

 

  <まとめ>

総額表示は、現在表示されていれば過去に作ったホームページにまで適用が及びます。

変えていないと、価格の誤解というより「きちんと対応できる事業者でないのでは」という信用力の問題になりそうです。

これを機に、再度見直しをしてみることをお勧めします。

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