不動産投資で後悔しないために
結論からお伝えします。
不動産投資を事業として考えられるならやっても後悔しません。
そうでなかったら、やる前に不動産投資を良く知っている人に相談してから始めることをお勧めします。
(但し、不動産業者や手数料目的の投資アドバイザーには十分ご注意ください)
目次
不動産投資を事業として考える 収入編
不動産投資を事業として考えるのは、意外と簡単です。
まず、その不動産に投資した場合の、収入と支出を書き出しましょう。
収入は販売業者が出している家賃収入を鵜呑みにするのではなく、周辺の家賃相場から同じような広さ、築年数のものを参考にします。
そして、その後購入した不動産が劣化していくことを考えて、将来家賃収入が減っていくことを想定して試算しましょう。
例えば、家賃収入が月10万円だと仮定して、10年後には1割家賃が下がっているとすると、
家賃は毎年1,000円ずつ減ることになります。
※但し、家賃の下落率は人口や駅からの距離などによって大きく変動するので注意が必要です。
次に空室率です。ずっと満室で収入を計算するのは楽観的すぎです。
最低でも10%の空室を見越して収入を考えることをお勧めします。
また、一度退去があった場合、次の入居者が決まるのに最低限1~2ヶ月はかかってしまうことを想定しておきましょう。
さて、そうすると家賃10万円であれば、年間の収入は、
10万円✖12ヶ月✖90%=108万円とおよその見込みを立てることが出来ます。
ちなみに10年後は9万円✖12ヶ月✖90%=97.2万円です。つまりはこの収入の範囲内でキャッシュが回っていくのか考えることが重要です。
更新料の収入はあえて想定しないで計算するのがお勧めです。
不動産投資を事業として考える 支出編
不動産投資の主な支出は、管理費、修繕費、借入金の返済、固定資産税、不動産取得税、仲介手数料です。
そして忘れがちなのは、利益部分に掛かってくる所得税や法人税です。
この利益の計算では、借り入れの金利や建物の減価償却費を考慮する必要があります。
これらの支出で一番想定しにくいのは修繕費になります。
修繕費はその建物の築年数や個別の事情により、大きく変動します。特に築年数が長い不動産を購入する場合や、修繕をしないと貸し出しが出来ない不動産を購入する場合には、購入前にリフォーム業者に見積もりを依頼するなどして、およその支出額を把握しておくべきです。
一方で、他の支出は大体想定できます。
◎管理費は概ね賃料の2~5%、
◎固定資産税は購入前に仲介会社に問い合わせれば大抵教えてもらえる
◎不動産取得税は、固定資産税評価額の4%(2021年3月末までは3%)
◎仲介手数料は、物件価格✖3%+6万円
全般的に言えることですが、不動産投資の支出では、管理費を除いて収入のあるなしにかかわらず掛かってくるものが多いです。
不動産投資を事業として考える 総合編
不動産投資を事業として考えると、収入はMAX(上限)が決まっていて、支出はある程度想定が可能ということをご理解いただけたと思います。
ただ、よく分からないまま投資をすると、最悪自己破産をしなければならないこともあり得ます。
以下の事を踏まえて検討していきましょう。
1.その不動産の競争力(優位性)
事業を営んでいる方でさえも、不動産投資をする際に忘れがちなのがこの点です。
入居者や使用者の立場で考えて、あなたのその不動産を選ぶ理由を考えてみましょう。
そして、その競争力が将来どれくらい続くのかを検討しましょう。
また、間取りを変えるなど独自の改善をして物件の魅力を高められるスキルがあるととても役立ちます。
2.その不動産投資でのキャッシュフロー
不動産投資は少なくとも年間の収入・支出からキャッシュフローがプラスになる計画を立てましょう。
特に金融機関から借り入れをするときには、そのシミュレーションを作って、借入額や返済期間、金利を決めて申し込みをしましょう。
計画時点からキャシュフローがマイナスになる事業は続きません。
3.節税や年金代わりに考えない
「不動産投資をすると税金が戻ってきます。」「将来の年金代わりに活用しましょう。」など、不動産購入をあおる広告を見かけますが、そういった視点から不動産投資を始めると失敗します。
そして、現実的なことをお伝えすると、いきなりあなたに優良物件が紹介されることはありません。
さらに、不動産サイトに掲載されている物件は、多くの投資家が買わなかった残り物件です。
まずはいくつもの物件をみて、相場観を養いましょう。身近な不動産屋に通って情報収集をしてみるのも良いです。
不動産投資は一度購入を決めると、撤退するのも大きな費用が掛かります。
ただ、自分の知識を高めれば高めるほど失敗するリスクを減らしていくことが出来る事業でもあります。
片手間で楽に儲けようという意識を捨てて、事業としてやる意識を持ちましょう。
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